理想的な手すりの高さ
階段の手すりの高さは重要
転倒を防ぐ効果があり、階段での上り下りの安全性を高めてくれる効果がある手すり。平成12年の建築法の改定で、高さが1.1メートルを超える場合、屋内階段での手すりの設置が義務化されました。高齢者と同居しており、手すりの設置を検討している、という方も多いかもしれません。
では、理想的な手すりの高さとは、どれくらいなのでしょうか。このページでは、安全性の観点から見たときに適切な手すりの高さについて解説していきます。
理想的な階段の手すりの高さとは
高すぎる手すりは危険
手すりの適切な高さは、手すりを利用する人の身長によって変わってきます。とはいえ、標準的な身長の日本人が利用する場合には、手すりの高さは75~85cmにするのが望ましいと言われています。
また、高すぎる手すりには注意が必要です。手すりが高すぎると、重心が自然と後ろになり、転倒の危険が高まります。とくに、高齢者と同居している場合、高すぎる手すりは避けるべきでしょう。例えば、腰が曲がり、うつむき加減で歩行する高齢者にとっては、やや低い手すりのほうが使いやすいといえます。
階段のより安全性を高めるには
壁の両側に取り付ける
階段の手すりは、片側だけに設置されるのが一般的ですが、壁の両側に取り付けることで、より安全性を高めることができます。もしも階段の幅が十分にある場合には、検討してみると良いでしょう。
両端を壁側に曲げる
手すりの端は、洋服を引っ掛けてしまったり、あるいは、子供が頭をぶつけてしまったりと、思わぬ事故の元になることがあります。手すりの端を壁側に向かって湾曲させることで、そうした危険性をなくすことが出来ます。
グリップを取り付ける
高齢者が握力が弱くなっている事が多く、手すりをうまく掴めないことがあります。そうした場合には、手すりにグリップを取り付けることで、掴みやすく、安全に使用できる手すりにすることができます。
縦の手すりもつける
階段の出隅等に縦の手すりを取り付けるのも、安全性をより高めるうえでは効果的です。縦の手すりがあることで、体を引き上げる動作がより容易になります。