和風・和モダンなスタイルの注文住宅
日本の伝統を効果的に取り入れた注文住宅を建てるポイントを解説しています。
和風・和モダンなスタイルの住宅とは
和モダンの例(小嶋工務店)
http://www.k-kojima.co.jp/gallery/details_21.html?category=1&photono=2/
今では数が少なくなった昔ながらの和風建築。建て売りではなかなかお目に掛かれませんが、注文住宅なら木と畳の香りただよう木造建築や町屋風、数寄屋造りといった昔からの日本建築も実現できます。純和風だけでなく、和のテイストを取り入れた和モダンや和洋折衷スタイルも人気です。和のテイストを家のどこに、どの位まで取り入れるかで、家の個性が決まります。
和風・和モダンなスタイルの施工事例
懐かしさも感じさせる造り
(https://www.freedom.co.jp/architects/case41/)
施工場所:兵庫県宝塚市
建築費合計:1000万円台
特徴:
宝塚市の街並みを一望できる高台に位置する住宅なので、その立地を思う存分に活かし2階にLDKを配置。LDKを勾配天井にすることで、光が降り注ぐような開放的な空間を演出しています。ダーク系の木材を梁や柱、フローリングに使っており、落ち着いた和テイストの住宅に完成。インテリアにも派手な原色系を用いずに、静かさが漂う空間にコーディネートしました。洗面台や玄関などのスペースも統一された造作家具からはどこか懐かしさも感じられ、そこに暮らす人の穏やかな感性が伝わってくるでしょう。
いぶし瓦の純和風な外観
(https://www.freedom.co.jp/architects/case23/)
施工場所:兵庫県神戸市
建築費合計:1000万円台
特徴:
夫婦二人と子供二人の四人暮らしの家庭が住む住宅です。屋根にはいぶし瓦が使用されており、THE日本住宅とも思える外観になっています。その脇には駐車スペースを確保し、大型の車も2台停められ、ゲートで防犯対策も実施。室内に入ると純和風のイメージから変わり、洋館のような造りになっています。廊下が長く伸び、その横に居室を構えたトラディショナルスタイルを採用。異国の地のホテルに滞在しているかのような印象のデザインです。和のスタイルも楽しみながら、洋館の雰囲気も味わえる面白みのある設計になっています。
厳格さを伝える佇まい
(https://sfc.jp/ie/style/detail/1902)
施工場所:記載なし
建築費合計:記載なし
特徴:
古都の街並みに合うように入母屋屋根や、格子状の迎門、塀が用いられており、日本古来の住宅の厳格さを感じさせます。車のゲートも木製の格子戸をオリジナルで作製し、その雰囲気に合うようにデザイン。玄関は家の顔ともいうべき場所なので、左右の柱や垂木などは無垢の木で仕上げるなど本格的な造りになっています。玄関を開けると坪庭が正面に見え、季節ごとで異なった表情を見せてくれるでしょう。玄関のホールから全て畳になっており、素足でも快適に過ごせる空間に。来客者がゆったりと過ごせるような、和のおもてなしの心が光る邸宅を創り上げています。
洋と和の融合
(https://sfc.jp/ie/style/detail/1916)
施工場所:記載なし
建築費合計:記載なし
特徴:
格子戸の上部には旧邸のマツ梁を取り付け、窓枠なども金属部分をしっかりと隠し、和風な造りが印象的です。格子戸を開ければ、天然石を使ったアプローチが続いており風情を感じさせてくれます。玄関ホールから坪庭も見え、四季の彩を添えてくれるでしょう。リビングはフローリングになっており、床はカラマツを使用し、天井には葦、壁には珪藻土など和と洋が融合したスタイル。旧邸のサクラを活かしたテレビボードやコーヒーテーブルを設置しており、優しい雰囲気が全体を包み込んでいます。もちろん和室も設けてあり、その空間にも旧邸の素材が再利用されており独特の味わいを醸し出しているでしょう。
和風・和モダンなスタイルの注文住宅のポイントは?
一般的に和風住宅と言えば木造住宅、それも柱と梁を組んだ軸組(じくぐみ)工法を使い、屋根に瓦を葺いた建物がイメージされます。書院造りや数寄屋造りといった形式を思い浮かべる人もいれば、京都の町屋を思い出す人もいるでしょう。しかし、現代では純粋な和風の住まいが新築されることは殆どなくなり、一見純和風でも、中身は現代の建築技術と和の伝統を組み合わせた建築になることを覚えておきましょう。
純粋な和建築は減りましたが、替わって近年人気が高まっているのが和モダンなスタイルの注文住宅です。和モダンスタイルは、現代の生活スタイルに合ったシンプルなデザインをベースに、和の伝統的なテイストをアクセントとして取り入れた住宅を指します。襖や障子を間仕切りに使ったり、リラックススペースに畳を部分的に取り入れるなどした和洋折衷のスタイルは、現代の日本人の生活にもぴったりです。
モダンスタイルのシンプルで無機質なテイストと、和のミニマルな美しさはデザイン的にも相性が良いのですが、どこまで和風を取り入れるかというバランスには注意が必要です。盛り込み過ぎると、無計画に増築を繰り返した古い家のようにごちゃ混ぜになり、和とモダンのテイストが殺し合いになってしまいます。和モダンを成功させるポイントとしては、和の要素はなるべく視線を集中させる形でまとめて、アクセントとしての効果を高めることです。
和風・和モダンなスタイルの住宅のキーワード
- 切妻屋根
- 切屋根とも呼ばれ、大棟から両側に流れを持つ屋根のことを指します。日本建築で古代から用いられ、神社の本殿などで使われる格式の高い様式です。
- くつ脱ぎ石
- 玄関の土間に置かれる、靴を脱ぎ履きする時に足を下ろす石のこと。玄関の板敷きに腰掛けて使います。
- 書院
- 床の間の脇にある、棚と障子で構成された一画。伝統的な日本建築だけでなく、和モダンスタイルの住宅でも、わずかなスペースで日本的なアクセントが作れる装飾スペースとして効果的です。
- 坪庭
- 町屋などで採用される、外に面していない、建物の内側に作られた小さな中庭を指します。うなぎの寝床のように奥に長い建物の内部に、光や空気を取り入れるために作られます。現代では趣味的な要素が、小さなスペースで趣向を凝らして楽しむものです。
- 梁出し天井
- 天井の板を外して、中の梁を露出させるデザインです。主にリノベーションで使われる手法ですが、和モダンの新築でも、古民家の梁に使われていた木材を再利用して梁出し天井を作ることができます。むき出しになった梁に照明を設置したり、梁の質感を活かしたインテリアを考えたりと言った工夫も楽しめます。
- 東障子・額入り障子・雪見障子
- 和モダンスタイルでは、障子が間仕切りのアクセントに使われることも多いです。東障子は障子紙の一部または全部をガラスバリにしたものの総称です。額入り障子は、障子の中央に額縁のようにガラスを入れたもので、雪見障子は障子の下半分ぐらいの位置にガラスをはめ込んだものですが、上下がスライドしきになっていて普段はガラスを隠しているものもあります。
- 小上がり(スキップフロア)
- 床の一部に高低差(スキップ)を付けるスキップフロアと置き畳を使って作る、ごろ寝のできる小上がりも人気です。家全体を和モダンにしない場合でも、和のエッセンスを取り入れる方法として定着しています。
- 畳コーナー
- 部分的に畳の床を残し、ごろ寝のできる寛ぎスペースにするのも人気です。床の高さを部分的に変えるスキップフロアと畳コーナーを組み合わせることで、リビングに小上がり風のスペースを作ることができます。後から置き畳を設置してお手軽に畳コーナーを作る方法もあります。
- 床座
- 椅子に座るのではなく、床に直接座るリビング&ダイニングのスタイルのこと。昔ながらの和室に座布団と座卓や掘りごたつという様式だけでなく、洋室のフローリングで床座というスタイルも浸透しています。和モダンではステップフロアや部分畳と組み合わせて小上がり風に使う事も。
和風・和モダンなスタイルで建てるならおすすめの注文住宅業者
小嶋工務店
公式サイト:http://www.k-kojima.co.jp/
東京産の木材による木造建築
厳しい基準値をクリアした東京産の木材「TOKYO WOOD」を使用し、デザイン性と機能面に優れた木造注文住宅に対応してくれる小嶋工務店。日本の気候に適した工法を用いて、木材の質感を活かした伝統的なデザインを取り入れつつ、施主の希望に沿った現在の生活に合う住まいを実現すると評判です。創業50年を超え、テレビ番組でも取り上げられた経験があります。
フリーダムアーキテクツ
公式サイト:http://www.freedom.co.jp/
和のテイストとモダンの融合した洗練された住宅
吹抜けなどのモダンな要素に、木組みの梁などの和の要素を組み合わせた、洗練された和モダンの住宅を、リーズナブルな価格で提案してくれるのがフリーダムアーキテクツです。全国14カ所展開、年間300棟以上の実績は設計事務所としては異例のスケール(通常は年間1〜5軒がほとんど)。口コミでは、理想の家のイメージを親身になって実現してくれるという声が集まっています。
住友林業
公式サイト:http://sfc.jp/ie/
自社保有林を活かしたハイグレードな木造建築
大手グループの安心感に加えて、国産木材をふんだんに使った、自然と調和したぬくもりのある家を求める人に人気なのが住友林業。日本の家が本来持っていた「木と自然素材の調和」を目指した「和楽」というスタイルを提唱しています。和モダンに近い「和の心地良さをアレンジした新しい暮らし方」と伝統的な和風の「受け継がれる形と意匠で表現する様式美」の両コンセプトが選べます。